革命戦士ゲバラ!

顔はベニチオより似ている
ソダーバーグ版の公開によりレンタルビデオ屋で密やかに脚光を浴びる1本。キューバ危機の7年後にアメリカ資本で制作された本作はゲバラを題材にした最初の大作映画です。
ドクトル・ジバゴで有名なオマー・シャリフ演じる本作は40年前の1969年にアメリカで制作された映画。冷戦時代の当時の影響が色濃いのだろう、ストーリーの重要な部分が歪んでいて、ちょっとひどいです。カストロがゲバラ頼みの無能な人間として描かれ、あまりにもスーパーミラクルな人間として描かれたゲバラが最後の最後、事態に窮して村で強奪を働く、という2点がひどかった。
「ミクロの決死圏」のリチャード・フライシャー監督、ジャック・パランスによる本作を最後に2000年までゲバラ映画が作られなかったことを思うと、ベニチオ・デル・トロがああいった形で作り直したかった理由がわかるような気がします。
ただし、ディテールはもの凄く良くできていて、ソダーバーグ版よりも近いんじゃないかと思えるシーンも多々あった。特にゲバラの死に至るシーンは出色の出来です。今もゲバラの写真をググるとゲバラの遺体を囲んだ写真やゲバラのズボンの臭いに鼻を覆う兵士の写真などを見つけることができる。そういった写真に残っている映像をシーンとして繋げることでリアリティだけは強く伝わってきた。
(オマー・シャリフの顔が意外とゲバラに似ていることもあるのですが、、)
ゲバラを良く言う人、悪く言う人の2人のキューバ人のコメントを残すことで擬似ドキュメンタリーのような演出もしていて、ガエル・ガルシア・ベルナル主演の「チェ・ゲバラ&カストロ」よりも映画自体は面白かったと思う。
posted by: トシ★細井
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