HOME南米の南米旅行ウマワカ渓谷を巡る旅/マテ茶の飲み方 [アルゼンチン]

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ウマワカ渓谷を巡る旅/マテ茶の飲み方 [アルゼンチン]


10/20|39日目
ひとり旅で行く 52日間ぶらり南米旅行記

10/20|39日目

6時過ぎに起きる。少ししてナニが扉をノックする。約束通り起こしに来てくれたのだ。ナニはソフトモヒカンの似合う宿の兄ちゃん。右肩の「tongue」タトゥーが示すとおりのストーンズ信仰者。
6:45、時間通りピックアップのミニバスがやってくる。今日はサルタの北、ウマワカ渓谷を巡るツアー。夜とも朝とも付かない、ブルーグレーの街路の中を助手席に乗り込み、ツーリストの宿をまわる。まわる宿はひと目にちゃんとしたホテルだ。女性2人(ブエノス・アイレスから来たおばちゃん、ベネズエラ人のおばちゃん)、50代前半のイタリア人夫婦、さらにそのお父さん(おじいちゃん)、最後にアルゼンチン人の初老夫婦。ということでかなり場違いなツアーに参加してしまった様子。

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photo by © HOSOI Toshiya

ウマワカ渓谷 Quebrada de Humahuaca はサルタ州の北、サン・サルバドール・デ・フフイ州 San Salvador de Jujuy の町を抜けた先にある。フフイのガススタで熱いコーヒーにクロワッサンの朝ごはん。イタリア人のおじいちゃんと会話が弾む。食事をとるための時間ではなかったようで、おじいちゃんと顔を見合わせ舌を出す。
その後ハイウェイへ。車内では運転手兼ガイドさんが後部座席にスペイン語でガイドを行い、そのあと助手席のオレに英語で説明をしてくれるんですが、朝早かったので英語が全然頭に入らずそのまま眠ってしまう。

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photo by © HOSOI Toshiya

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photo by © HOSOI Toshiya

目を覚ます頃にはハイウェイを抜け、車窓からの風景は千変万化の山地。数分走るだけで山肌の色、質感がくるくると猫の目のように変わる。写真撮影のベストポジションに着くとガイドさんに促され、写真をパチリ。ガイドさんはとても気が回る人で車内はなごやかムード。ブエノス・アイレスから来たおばちゃんがガススタで購入した簡易マテ茶セットでお茶を入れてまわしてくれる。飲んでも飲んでもお湯を注いでくれるので「?」と恐縮していたのですがマテ茶は断らない限りエンドレスでまわってくるものらしい。

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photo by © HOSOI Toshiya

プルママルカ Purmamarca の村で45分ほどの休憩と買い物タイム。互いに写真を撮り合い打ち解ける。見事なまでのミニバスツアーといった様相で、本来であれば照れくささが先に出てきてしまいそうなものですがガイドさんもツアーメンバーも皆やさしくて「こんなんも悪くないなぁ」なんて上機嫌。リャマの毛で編まれたジャケットを購入。この上着はこの先南下する旅路で重宝することになる。

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photo by © HOSOI Toshiya

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photo by © HOSOI Toshiya

プルママルカを離れミニバスで移動。
ガイド曰く「この道はパンアメリカンハイウェイ Pan-American Highway と言ってカナダからブエノス・アイレスまで続いているんだよ」という。凄い!なんてロマンがあるんだ。(正しくはアラスカ州フェアバンクスから南米大陸南端ウシュアイアまで)
ガイド曰く「この辺りの建物にはアドビ Adobe といわれる日干しレンガが使われていて、夏は涼しく冬は暖かいんだよ」とのこと。その一言にピンと来る。帰国後の自分の会社名はアグイジェ aguije にしよう。
パラグアイの国境の町ペドロ・ファン・カバイェロで教わったグアラニー語の単語が脈絡なく頭に浮かぶ。(ミニバスの中で、チリに向かう長距離バスの中でその後何度も逡巡するのですが。)

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photo by © HOSOI Toshiya

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photo by © HOSOI Toshiya

ティルカラ Tilcara にある遺跡を見学。プレインカの遺跡ということでマチュピチュをこじんまりとさせた感じ。ただしその一帯は仰ぎ見るほどの大きなサボテンが所狭しと生えていて壮観な風景。
サボテンは朽ちると中からカチカチの芯を覗かせる。このあたりではそのサボテンの芯が木材代わりとなっている。建物や看板、塀に至るまでポコポコと穴の空いた木板の表情が目を惹く。

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photo by © HOSOI Toshiya

リャマと戯れたあと、ミニバスでさらに南へ。途中、南回帰線上でパチリ。

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ウマワカの町へ到着。町の広場ではサッカー選手のイナモトを思わせるインディオが待ち受けていて、運転手とひと言ふた言、言葉を交わすとミニバスに乗り込んでくる。彼に町をガイドしてもらうのだ。イナモトは英語が話せないし、キリスト教色の強い教会見学が中心となるため、自分はツアーの最後尾にくっ付いて、のんびりと散歩を楽しむ風情。教会見学を13時に終えてお昼ごはん。
リャマの肉のミラネーザ Milanesa と瓶ビールを一本注文。餃子のようなものを食べつつ、懐具合が心配になってくる。この昼食はツアー料金とは別になりそうだ。レストランを出て広場の向こう側のATMへ。こんな僻地でもお金を下ろせることに関心しちゃう。道端で鼻をたらしたインディオの小学生が数人座り込んでいる。見た目は貧しい子供たちのようですが手には携帯電話を持ってたりする。
レストランに戻りミラネーザを平らげる。フォルクローレの生演奏を聴きながらの食事。

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photo by © HOSOI Toshiya

食後またウマワカの町を見学する。ベネズエラ人のオバチャンは屈託のない人で、その素直な振る舞いに好感を持つ。広場に行けば写真を撮ってくれ、スプレーで落書きされた石碑の前でも写真を撮ってくれと、まるでオレは彼女専属のカメラマンのようだ。幼児を抱えたインディオのお母さんや小銭目当ての女の子に話しかけられると「あらまぁ」と立ち止まりコインをあげている。

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photo by © HOSOI Toshiya

ガイドをしてくれたイナモトと別れる。ツアー客を大いに笑わせ、皆からチップを集めてイナモトも満足そうだ。ミニバスに乗り込み、南下。ウキーア Uquia という町の露天の並ぶ広場へ。広場の向かいにあるとても小さな博物館でインカ人のお墓の展示を眺める。こういったお墓もペルーで巡ったのを思い出す。ツアーのクライマックスに「画家のパレット」と呼ばれる美しい渓谷でミニバスを停め写真をパチリ。

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フフイの町に戻るにつれて雨がポツリポツリと窓を濡らす。フフイの町を車の中からサファリパークのように巡り、盛りだくさんのツアーも終わりを告げる。

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行きに寄ったガススタに立ち寄り、再びマテ茶まわし飲み。しかしそれも束の間、サルタへのハイウェイに入ると、皆静かに目を閉じ始める。ガイドさんは自分のお気に入りのミックステープをカーオーディオに差し込み、運転に集中。仕事の中での至福の時間なのか、ノリにノッている。そのテープはフォルクローレ中心のセレクトで腹の底から歌い上げるような曲ばかり。ガイドさんには悪いけど日本では聞けないなと思う。

7時過ぎサルタに到着。往きとは逆の経路でホテルをまわり、ツアー客を降ろしてゆく。頬を合わせる挨拶を繰り返し、一番最後に宿へ。良い人たちだったなぁ。

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宿に戻るとナニにマテ茶の飲み方を尋ねる。どうやらナニもイマイチわかっていなかったようでガウチョ(カウボーイ)の兄さんとデルピエロ似のナニの兄貴分に教わる。購入したばかりのマテ器はすぐには使えない。マテ器に茶葉をギッチリと詰め込んで水を注ぎ、1日ほど漬け込まなければならない。その後茶葉を捨てて初めて使うことができるとのこと。またオレがパラグアイで買った茶葉はイケテナイらしく UunionamandaCBSéROSAMONTE などの茶葉を薦められる。
ということでパラグアイで購入したマテ器に茶葉を浸しておいて、既に使い込んだマテ器でマテ茶をいただく。オレンジの皮をナイフで削ぎ、茶葉に混ぜる。ん〜美味。聞いておいて良かった。

その後ナニにボールやクラブ(ボウリングのピンのようなもの)を使ったジャグリングを教わる。こういった類いのものに触れるのは初めての経験。中庭で練習をしているとナニやデルピエロ兄貴がコツを教えてくれる。少しやるだけで体が温まってくる。

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10時過ぎ。腹が減ったのでレストランへ。今日はフォルクローレ生演奏のない小粋なレストラン。ちょっと塩っぱいけどまぁまぁ美味しい。昨日のお店には勝てませんが。
宿に戻るとナニをはじめ皆が酔っ払って大騒ぎ。コマを回したりクラブを投げて遊んでいる。あぁすごい楽しそうだな。でも明日もツアーで朝が早い。風呂に入って寝る。

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posted by: トシ★細井

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